(こちらが「オランダせんべい」。どのへんが「オランダ」なのか、興味津々です)
★オランダせんべい(根室市)
8月に道東に出かけたとき、根室市の「オランダせんべい」を買おうと決めていました。北海道民にも、それほど知られていないように思います。
原料は小麦粉・砂糖・塩・膨張剤(重曹)。直径16cmほどの円形をしており、厚さは8mmほど。ベルギーワッフルのように表面に凹凸の模様があります。この模様のパターンは、全体の1/4ごとに異なっている(画像参照のこと)。専用の焼き型に生地を入れて焼き上げますが、一般の煎餅のようにパリパリしておらず、湿気を持ち弾力のある柔らかい食感を持つことが最大の特徴。なお、この食感は焼き加減から生まれるものであり、焼きすぎると通常の煎餅のようにパリパリするそうです。
江戸時代初期にオランダ商館が置かれていた長崎県平戸市に、同名の「オランダ煎餅」(「煎餅」は漢字表記)、「おらんだ焼き」という菓子があり、これが名前の由来ではないかとされていますが、くわしいことはわかっていません。いつ頃から根室で販売されていたのかも定かではないのですが、平戸から日本海北上ルートの富山・函館・根室と同じものが伝わっており、明治時代の記述には函館でも売られていた記録があります。最盛期にはたくさんの製造元があったそうですが、次々と撤退し、最盛期から残っているのは「端谷菓子店」のみという、極めつけの「B級おやつ」です。
■端谷菓子店(根室市)公式HP
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者みずから撮影したものです。
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