★サラキ岬 チューリップ園
サラキ岬は、函館市中心部から車で約1時間、木古内町にある岬で、津軽海峡が見渡せるスポットです。岬の岩礁は沖合い浅く突き出ており、これまで何隻もの船が座礁を繰り返した海の難所として指定されています。江戸時代末期には、徳川幕府が近代海軍創立のためにオランダに発注して造らせた機帆走軍艦「咸臨丸(かんりんまる)」が、こちらの岩礁帯に乗り上げて座礁、沈没しました。
咸臨丸は1856年(安政3年)に完成し、長崎海軍伝習所の練習艦として活躍し、多くの日本人が乗艦訓練を通して船の操舵についての最先端技術を学びました。1860年(安政7年)、日米修好通商条約批准書交換目的で渡米するポーハタン号の護衛随行船として、木村摂津守喜毅、勝海舟、福沢諭吉、ジョン万次郎などを乗せて太平洋を横断し、その名を世界に広めました。1868年(慶應4年)、徳川家とその家臣の存続を賭けて蝦夷に共和国の建設を目指し、品川港を出港したものの相次ぐ悲運に遭遇、その夢は断たれてしまいます。その後、北海道へ物資や官史を運ぶ運搬船として、座礁するまで使われていたそうです。
現在は咸臨丸がオランダで誕生したことが縁を結び、チューリップの花壇が整備され、咸臨丸のモニュメントや終焉記念碑、史跡看板などが設置されています。
サラキ岬のチューリップ花園は、咸臨丸が木古内のサラキ岬に眠っていることを知った、当時のオランダ北海道人会会長の松本善之氏から「咸臨丸終焉の地に誕生の地であるオランダの国花を植えてほしい」と咸臨丸の偉業と功績を讃えるためにチューリップの球根が贈られたことが始まりです。その後、多くの人々の志によって花開き、 現在では、毎年4~5月には春のそよ風のなかで約80種5万球のチューリップが咲き誇っています。 また、毎年5月には、物産展やイベントが行われる「チューリップフェア」も開催され、多くの観光客が訪れます。
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、函館公式観光情報(はこぶら)さま(HP)よりお借りしました。
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