(野又圭司 『助けて欲しいんじゃないのか』、2012年)
★野又圭司 脱出 困難な未来を生きるために 展
本郷新記念札幌彫刻美術館、2016年10月5日(水)-12月4日(日)
(WEBサイト→)http://www.hongoshin-smos.jp/
新たな立体表現に意欲的に取り組む北海道在住の中堅作家の紹介を目的に平成25年度よりスタートした個展シリーズの2回目として、野又圭司さん(1963年函館市生まれ、岩見沢市在住)の個展を開催します。
野又圭司さんは1980年代後半から本格的に創作活動を始め、現在は市街から離れた過疎化の進む村落に暮らしながら、建造物などの模型で構成するインスタレーション作品の発表を続けています。経済至上主義、格差社会、インターネットによるコミュニケーションの変容といった社会状況を見つめ、その歪みを世界の似姿としての造形によって提示する作風は、現代社会への鋭い批評として注目を集めてきました。
本展は、船を象った全長5mの最新作『EXODUS(脱出)』を含む全8点で構成します。野又圭司さんの作品を通して、鑑賞者は自らの生きる時代や社会についての思考を促されることとなるでしょう。
野又圭司さんは1980年代後半から本格的に創作活動を始め、現在は市街から離れた過疎化の進む村落に暮らしながら、建造物などの模型で構成するインスタレーション作品の発表を続けています。経済至上主義、格差社会、インターネットによるコミュニケーションの変容といった社会状況を見つめ、その歪みを世界の似姿としての造形によって提示する作風は、現代社会への鋭い批評として注目を集めてきました。
本展は、船を象った全長5mの最新作『EXODUS(脱出)』を含む全8点で構成します。野又圭司さんの作品を通して、鑑賞者は自らの生きる時代や社会についての思考を促されることとなるでしょう。
「観るだけ美術部」部長は、掲載した画像の作品『助けて欲しいんじゃないのか』を初めてみたときに、何とも言えないような、心臓をぎゅうううっと握りつぶされるような苦しさを感じました。このマンション(?)の部屋の一つひとつに生活があり、生きる葛藤があるはずです。苦しくもがいている若者、お年寄りもいるはずです。それらの皆さんの思いはどうなんだろう、と感じずにはいられませんでした。勇気を出せば、気になる部屋のドアを叩いてみてもよいかもしれません。が、それをするには、都会人には高いハードルです。気になりながらも観て居るだけ、というのが、正直なところじゃないでしょうか。この作品は、部長が2012年にであった工芸作品の中では、白眉の出来だと思っています。機会があれば、ぜひ、観にいらして見てください。何かが心の中に残るはずです。
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、本郷新記念札幌彫刻美術館さま(HP)よりお借りしました。
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