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[道外展]★リアルのゆくえ 展

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★リアルのゆくえ 高橋由一、岸田劉生、そして現代に繋ぐもの展
 平塚市美術館、2017年4月15日(土)~6月11日(日)

 江戸時代から徐々に招来された西洋画は、その科学的な写実技法が伝統的な日本の絵画と大きく異なり、当時の人々に衝撃を与えました。高橋由一は西洋の石版画と邂逅し、その迫真の描写に感動して洋画家を志しました。彼にとって写実とは、自然や身近なものなど外界に対する清新な感動を伝える手立てとして機能しました。さらに大正期、岸田劉生は北方ルネサンスの巨匠たちの「クラシックの美」をめざし卓抜した描写力で写実を極めました。それは現実を超え出る写実であり「内なる美」の表出として高く評価されています。劉生および彼の率いる草土社は同時代の青年画家たちに大きな影響をもたらしました。ここにおいて写実は外界の描写のみならず内面を表出する手段として機能しました。由一と劉生の事物に対するアプローチは異なりますが、両者とも偽りのない心情を示すため細部まで写実的に再現する必要があったことに変わりはありません。
 今また細密描写による写実が注目されています。本展は、移入され150 年を経た写実がどのように変化しまた変化しなかったのか、日本独自の写実とは何かを作品により検証し、明治から現代までの絵画における写実のゆくえを追うものです。

※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、平塚市美術館さま(HP)よりお借りしました。

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