★折井貴恵 「相原求一朗の軌跡展 ギャラリーツアー」
北海道立近代美術館、2019年5月15日(水) 10:00
北海道の自然を描き続けた画家・相原求一朗(1918年-1999年)の生誕100年にわたる2018年。および没後20年となる2019年を記念し、その画業を紹介する大規模な展覧会が開催されます。
1918年(大正7年)、川越市の商家に長男として生まれた相原は、家業を継ぐために一度は美術の道を飽きられました。戦時中は、兵役により多感な青春期に重なる4年半を旧満州(現在の中国東北部)の広大で荒涼とした風景と、北海道の風景が似ていることに感覚を呼び起こされ、画家としての才能を覚醒させました。戦後、モダニズムの画家・猪熊弦一郎に師事したことで画家への道が開かれると、経営者を続けながらも、新制作協会を拠点に画業を成熟させてゆきます。そして、原風景というべき満州の情景を彷彿とさせる北海道の原野に出会ったことで、相原の才能は覚醒するのです。
本展では、相原のおよそ50年にわたる画業を、初期から絶筆までの代表作およそ80点に、愛すべき小品を加えながら、大々的に解雇いたします。心を揺さぶられる厳しい北海道の自然、特に雪解け間近のモノトーンで荒涼とした風景を、砂のざらついた触感や、原野のうねりなどを手抜きなしの几帳面で誠実な作品に結実させました。
(相原求一朗 『天と地と』(部分)、1998年、相原求一朗美術館)
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、北海道立近代美術館さま(HP)よりお借りしました。
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