(歌川貞秀 『神名川横浜新開港図』、1860年(万延元年))
★(当館学芸員)「ギャラリートーク 幕末・明治の浮世絵 鑑賞のツボ 幕末明治の浮世絵探訪展」
北網圏北見文化センター、2016年1月9日(土)14:00、1月16日(土)14:00
「浮世絵」は、いまでこそ「美術品」として高く評価されていますが、それらが発行され流通していた当時は、人々が情報を共有するための「実用品」でありました。浮世絵に描かれる題材やその描き方は時代の中で刻々と変化しており、当時の人々が何に関心を抱き、どのようなものの見方・考え方をもっていたのかを知ることができます。
幕末期には、幕府の厳しい出版規制により、忠孝や教訓につながる題材が奨励され、歴史や説話の形式を借りた浮世絵が盛んに出版されました。元号が明治に改まると、線遠近法を取り入れて、急速に西洋化する街並みや、その頃起きた出来事や事件が積極的に描かれました。
幕末期には、幕府の厳しい出版規制により、忠孝や教訓につながる題材が奨励され、歴史や説話の形式を借りた浮世絵が盛んに出版されました。元号が明治に改まると、線遠近法を取り入れて、急速に西洋化する街並みや、その頃起きた出来事や事件が積極的に描かれました。
浮世絵は、政治や社会に起きた「御一新」(「明治維新」の当時の呼び方)に敏感に反応し、その大きな転換をいきいきと写し取り、当時の様子を現在に伝えてくれます。本展では、故・浅井勇助氏が「浮世絵とは美術品として作られたものではなく、かわら版から進化したもので、情報誌であり、実用品であった」という信念の下で蒐集した1万点余りのコレクションのうち約100点を展示いたします。その中から、歴史絵や武者絵、風刺絵で幕末の世相を、そしてジャーナリズム的な開化絵や新聞錦絵により明治維新や文明開化の様子を紹介します。
政治、社会、暮らし、そして浮世絵に起きた「御一新」を、ごゆっくりご覧ください。
政治、社会、暮らし、そして浮世絵に起きた「御一新」を、ごゆっくりご覧ください。
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、北網圏北見文化センターさま(HP)よりお借りしました。
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