(問屋の坂。この石垣の上に、佐々木市造の豪邸があったと言われています)
★問屋の坂、札幌通り(室蘭市)
1892年(明治25年)輪西-岩見沢間に北海道炭砿鉄道会社(以下北炭)により鉄道が敷かれると、 室蘭は石炭積出港として大きく発展しました。北炭の石炭荷役を一手に請け負ったのが佐々木商店(ヤママルイチ)の佐々木市造。その繁栄ぶりは城壁にも似た石垣(一部改修)が物語っています(画像参照のこと)。1906年(明治39年)、有珠の石を運び、京都から石垣職人を連れてきて作らせたもの。現在はありませんが、石垣の上には、敷地500坪に厩(うまや)と、くぎを一本も使わない「宮造り」の豪邸がありました。1898年(明治31年)に海産物卸問屋の室蘭産物会社(道道室蘭港線沿い、問屋の坂手前の3件目辺り)が創業されると、その石垣のある坂は人であふれ、「問屋の坂」あるいは「産物の坂」と呼ばれるようになりました。石炭産業最盛期のころの港は、まだ明けそめぬ星空の帳を破るように、石炭列車が夕張から到着し、入江埠頭に数百輌の「セキ」印の貨車が止まっていました。その先には貯炭場の山と、うなるトランスポーターがあり、岸壁では荷揚人夫がパイスケ(竹製の運搬具)を肩に調子をと りながら歩み板を渡って艀(はしけ)を往復していたそうです。 (2013年3月、現状を確認)
(現在問屋の坂、札幌通りには、案内板が設置されています。ここが札幌本道に繋がる道路の基点でした)
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
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