★鮫島惇一郎 「直行さんと歩々の会 坂本直行生誕110年記念展によせて」
北海道大学総合博物館、2016年11月20日(日) 13:30
北大山岳館は画家・坂本直行のスケッチブック136冊、木版画56点、登山道具を収蔵していますが、本年が坂本直行生誕110年にあたるのを機に、北海道大学総合博物館と共同で“直行さんのスケッチブック展”を開催し、これら遺品を公開します。
直行さんは登山家、開拓者、農民運動家、画家と様々な顔を持ち、山の仲間に畏敬され、絵の愛好者に敬愛され、農民に敬慕されて来ました。北大卒業後、一介の開拓者として原野に挑み、苛酷きわまりない労働、爪に火を点す生活、理不尽な開拓行政との闘いの中にありながら、原野の草花をいつくしみ、はるかな日高連峰に憧憬の視線を送り、すべてをスケッチせずにはいられませんでした。開拓をあきらめて絵かきとなってからも、長年の原野の生活で培われた、自然を友として暮らす心が、きわめて素直な形でスケッチブックの中に生かされています。また、北大山岳部員たちと訪れたネパール・ヒマラヤでは、山の民との交流を絵日記に記し、スケッチブックにはスケールの大きな山々の迫力ある姿を見事にとらえています。
136冊のスケッチブックに描かれているスケッチ数は2,500点超と膨大なため、直行さんの生涯を4つの時期に区分し、それぞれの時代を代表するスケッチを選定して展示します。少しでも多くのスケッチに接していただけるように、会期を前期と後期に分けて展示品の入れ替えを行います。
自然に溶け込んで一体となった直行さんのスケッチをお楽しみください。
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、北海道大学総合博物館さま(HP)よりお借りしました。
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